a
 



★No.2 試合の前の人気メニュー


 みなさん、プロのサッカー選手が試合の前にどんなものを食べているのかきっと興味があることでしょう。試合の前に食べる「軽食」は試合開始時間3時間半前に食べ始めます。これは、軽食に食べたものが試合の前のアップまでに消化・吸収されている状態であるように設定した時間です。食事はビュッフェスタイルで提供しますが、選手個人個人、何をどのくらい食べるかは、経験と体調によってコントロールしています。新人選手の中には、慣れないビュッフェスタイルで、食べ過ぎて、試合前に気分が悪くなってしまうこともあるようです。これも、何度か経験していくうちに、何をどのくらい食べたらベストコンディションで試合に挑めるかが分かってきます。といっても、人間の身体はその時々の環境や精神状態で変化するもの。初めて先発に選ばれた若い選手、優勝をかけての大一番、などなど普段に増してプレッシャーを感じる試合の時は、消化器官にも影響を与えます。いつもと同じ量を食べても、いつまでも胃にもたれていたり、試合会場に着くとトイレに駆け込んだり、、、とアクシデントが起こることも。どんな環境でもベストコンディションを維持する強い身体と精神力を備えることも大切ですが、アクシデントが起こったときの対処方法を自分なりに知っておくことも大切になってきます。

 さて、選手が試合前に何を食べているのか。みなさんもご存知のように、消化のよい、炭水化物を中心としたものを用意します。具体的には、パスタ、おにぎり、うどん、パン、フルーツなどです。炭水化物だけでは試合前に空腹を訴える選手が多いことなどから、焼き魚などのたんぱく質のものを少し用意します。そして、いつも定番なのが「シフォンケーキ」。これは生クリームやバターなどを使っていない脂肪分の少ないスポンジケーキです。食べやすく、多少の甘みが精神的にも良い効果を与えます。シフォンケーキを出すようになったのはベンゲル監督の時からで、今では試合前の軽食には欠かせない定番メニューの1つになっています。ホテルの中には生クリームを飾って下さることもありますが、そんな場合は申し訳ありませんが、クリームを取り除いて頂きます。あくまでも、試合前の軽食。消化の良いものが基本です。最近では、シフォンケーキも一般的にケーキ屋さんの店頭に並ぶようになってきました。まだ、食べたことのない方は一度食べてみてJリーガー気分を味わってみては如何でしょうか?

 

 自己紹介
 Jリーグ専属栄養士の仕事
 栄養アドバイス
 スポーツの現場で働くスタッフ
 役に立つ栄養コラム
 勉強会のお知らせ
 相談室

 

※お問い合わせ・感想はこちらまで:ymamiya@spice.or.jp

Copyright (C) 2003 Winner All Rights Reserved.