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今回は、名古屋グランパスエイトで通訳そして広報担当としてご活躍だった村上剛さんをご紹介致します。私がチームに在籍した当初は、ケイロス監督の通訳をされていました。通訳から見た選手の食習慣、食事へのこだわりなど興味深いお話が盛りだくさんです。



村上 剛さん : 元名古屋グランパスエイト所属 通訳・広報担当
           英語・フランス語は自由自在、ドイツ語も勉強中
           海好きのサーファーという一面も



Q1. グランパスの仕事に携わるようになったきっかけは?
1994年、広島で開催されたアジア大会でレバノンチーム団に通訳として帯同。それがきっかけで現在の派遣会社に登録し、グランパスの通訳として派遣されました。


Q2. 監督の食事へのこだわりは様々だと思いますが、一番こだわりを持っていた監督は誰ですか?また、どんなこだわりを持っていましたか?
こだわりというか、プロ選手の食事はこうであると示したのが、1995〜
1996半ばまで在籍していた、アーセン・ベンゲル監督(現アーセナル)。彼は、
基本的な栄養学の知識、そしてサッカー選手の食事はなんたるかを知っていたので、完璧に選手の食事をコントロールしていました。また、試合前にオレンジジュースを飲んではいけない理由をオレンジの酸が消化を鈍らせるからだと、理由も理路整然と説明してくれました。


Q3. 外国人選手から日本の食事に関する質問で多かったことは?
 自国にない食材の説明。(同じように、日本人が、外国へ行って、へぇー、なにこの食べ物?と聞くでしょ)すし、天ぷらは、かなり知られているのでいいとして、原型をとどめてないもの、例えば、こんにゃく、かまぼこ等ですね。

Q4. 外国人選手に人気の日本食メニューは?
 今まで、日本食はだめという外国人もいましたが、焼肉、すし、天ぷらの三大セットが知名度が高いせいか人気でした。あと覚えている限りで人気だったのが、
ピクシー:うどん(七味かけ)、納豆、鮎の塩焼き、さんまの塩焼き、豚汁、梅干など
デュリックス:ラーメンとライス、餃子
ヴァスティッチ:うどん、刺身


Q5. 英語で説明する時に困った日本食は?
 困る前に、自分で想定質問集を作っておきます。たとえば、熊本キャンプに行くなら、事前に馬刺しやホルモン(部位とか)、辛子レンコン、そして熊本の名産なども説明できるようにしています。でも、いきなりの日本食の質問もあるので、びっくりするときもあります。(日本にしかない食品などの説明、ひじき、おから等。)基本的に、自分が知ってないと訳せないので、なるべく知識を深めようと日々努力しています。


Q6. 村上さん自身、どこの国の料理が好きですか?
 フランスがいいかなあ。味だけでなく食事に対するフィロソフィーというか、姿勢に好感を持ちました。2時間も夕食に時間を費やす国ですからね。チーズ、ワイン、その他、食材の使用法も最高じゃないかな。


Q7. 通訳の立場から、栄養士が外国人選手に対して配慮して欲しい点は?
  栄養士さんの立場もあるし難しいですね。ただ、選手の食べたいもののリクエストに対してあまり甘やかせないこと。でも、時と場所、(外国人の) 年齢によって違ってくると思います。例えば、ピクシーがこれ食べたいと言ったときなど、(試合前など)、栄養士的に見ても、脂っこいのでだめ!と言うなど、めりはりが必要だと思う。反対に、リラックスした食事時などは、好きなものを食べさせるなどの配慮があるといいと思います。

 

 


さて、次回はどんな方が登場するでしょうか?お楽しみに・・・


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