【第10回 第1部】
1)日時:平成17年7月10日(日)
2)テーマ 「基本的なスポーツ栄養の知識を身につけよう!」
3)参加人数:20人
講師: 管理栄養士 間宮裕子 管理栄養士 木村美智子
スポーツの現場に携わっていると、栄養・食事・健康など幅広い情報に関して質問を受けます。今回は、質問をされた時、どのように答えたら良いのかを実践を交えながら勉強しました。
1) スポーツクラブなどでよくある質問を参加者同士グループになって答えて頂きました。ついつい「答え」を探してしまいがちですが、その前に、相手が何故その質問をしているのか、どこでその情報を聞いたのか、自分はどうしたいと思っているのか、など聞いてから自分の考えを伝えることが大切です。質問に対して答えだけを伝えると、誤解を招いたり、的確なアドバイスができないこともあります。また、「これはいいですか?」の質問に対して「良くないですよ」など、相手の考えを否定するような答え方をすると、会話が終わってしまいますので注意しましょう。
<よくある質問例>
■どうやったら痩せるの?
■黒酢は身体にいいの?
■筋肉を増やしたいけどプロテインはいつ飲んだらいいの?
■いろんなスポーツドリンクがあるけど、何がいいの?
■水を飲んでも太るんです。水は飲まないほうがいいですか?
■ビタミン剤は効くの?
2) スポーツの現場で働く栄養士の仕事には「栄養教育」もあります。あるスポーツクラブで行っている、高齢者を対象にした健康教室(生活習慣病予防教室)の様子を紹介しました。
【第10回 第2部】
1)日時:平成17年7月10日(日)
2)テーマ 「スポーツ選手の肉体改造・体脂肪を落とす食事」
3)参加人数:26人
講師: 管理栄養士 間宮裕子 管理栄養士 木村美智子
スポーツ選手は余分な脂肪は怪我やパフォーマンス低下の原因となります。体脂肪を落とす時に無理な食事制限をすると体力が低下して、成績まで落としてしまうことがあります。今回は、実際に現在私が行っている体脂肪測定の方法を詳しくご紹介しました。
1) 体脂肪を落とす時は、数値を落とすことだけを目標にすると、コンディションを崩したり、成績が低下することもあります。選手の情報を得て、計画を立てて実施していきましょう。
<目標体脂肪率を決めるときの注意事項>
■競技、年齢、ポジションなどを把握する
■選手の今までの身体の変化を知る
(子供の頃の体型、いつから増えたのか、一番多い時など)
■スタッフ、監督が求める身体を確認する
■本人の意思、ベストだと思う数値を確認する
2) ここでは、実際に私が行っている「キャリパー」を使った測定方法を詳しくご紹介しました。
3) 体脂肪減少の為の食事アドバイスのポイント
■朝食を食べているか
■野菜を食べているか
■揚げ物、炒め物、レトルトが多くないか
■間食に何を選んでいるか
■アルコールを飲むときのおかずは何か
■外食時のお店選び
4)アドバイスを行う時の心構え
■長年続けてきた食生活を変えることは大変なことだとアドバイスする側が理解すること。
■目標を再確認。すべてが自分の為、パフォーマンスUPや良い成績につながることを何度も言い続ける。
■途中で、食事が乱れても、諦めかけても、とにかく励まし、自信を持たせること。ちょっとの変化にも気付き、褒めること。
以上、体脂肪測定の目的、意味、測定方法、アドバスのポイント、アドバイスをする時の心構え、についてお話しました。目的の身体を作る為に、時間をかけて、丁寧にアドバイスを行うことが大切だと、現場で働いていて常々感じます。
※最後に、アンケートから参加者の方の声を紹介します。
・その人に応じた指導や目標設定をすることが大切であると再確認しました。大切なのは栄養士が思いやりを持って選手にこの選手に活躍して欲しいという願いが伝われば選手もそれに応えて自分自身の為に頑張れることだと感じました。(中京女子大 吉井麻子)
・これからトレーナーになった時、役立つ栄養のこと、質問の受け答えの仕方など本当に勉強になりました。特に質問の受け答えについては、根底からくつがえされた気がしました。
(トライデントスポーツ健康科学専門学校 戸田悟史) |
※参加者の皆様にはアンケートにご協力して頂きありがとうございました。参加者のご意見・ご要望は今後の活動の参考にさせて頂きます。
※勉強会に関するお問い合わせはこちらまで:ymamiya@spice.or.jp
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