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 勉強会の報告(第12回)


【第12
回】

1)日時:平成18年1月15日(日)

2)テーマ 「美味しい料理を囲んでお食事会」

3)参加人数:29人

4)勉強会の様子

今回は、いつもと場所を変えて名古屋にあります、老舗フレンチレストラン シェ・コーベでお食事会を開催しました。スポーツ栄養士はホテルなどでホテル担当者、シェフと仕儀とをする機会が多く、食事を提供する側として多くの配慮が必要となってきます。そこで、今回は普段聞く事ができないレストランのオーナー・シェフからお店の接客や料理のこだわりについてお話を伺いました。また、ランチはシェフの特別料理をご堪能頂きました。

■ レストラン シェ・コーベ
 名古屋の閑静な住宅街、八事にある老舗フレンチレストラン。創業28年目を向かえ、2代目のオーナー、須賀祐介さんがその伝統を守ってみえます。昨年8月に、新しく東京からシェフ、神山尚人さんを向かえました。美味しい料理と共に、お店の雰囲気、お客様への気配りなどを大切にするオーナーは、お客様に心地よい時間を提供し続けてみえます。





■ シェフのお話

 Q.何故、シェフになろうと思ったのですか
 A.小さい頃から、家で料理をすることが好きで、自分でも得意だと思っていたから

 Q.地域による食文化の違いを感じますか
 A.例えば、肉を例に挙げると、都会では牛肉より鴨、羊、ウサギなども受け入れて
 頂けますが、フランス料理に馴染が薄い地域によっては、牛肉が一番喜ばれる傾向があります。

 Q.料理を作るうえで、一番大切にしていることは
 A.お客様が何を望んでいるかを把握して、可能な限りお客様のニーズに応えること

 Q.仕事をしていて、やりがいを感じるときは
 A.お客様の「美味しかった」という言葉を聞いた時


■ オーナーのお話
 Q.お店のこだわりとは
 A.雰囲気が良く、居心地が良く、スタッフ一同仕事に対して誇りを持って働く姿勢でいること

 Q.接客で気をつけていることは 
 A.目配り、気配り、笑顔。お客様には、明るく、楽しく、気分良く接すること

 Q.今まで来店したスポーツ選手は
 A.カズ、ピクシー、楢崎、大森(グランパス選手)、星野仙一、立浪など

 Q.スポーツ選手から特別なオーダーが入りましたか
 A.カズはカロリーをとても気にしていて、鶏肉、サラダを中心としたメニューをオーダー
  されました


 

** MENU **


前菜 
帆立貝のグリエ レンズ豆
のサラダを添えて

Chef:旬の帆立貝を使い、ドレッシングであっさりと仕上げました。冬場の食材として
良く使われる乾物、レンズ豆を使ったサラダとご一緒にお召し上がり下さい。



スープ 
具沢山の冬野菜を使ったミネストローネ 
真鱈のポワレを浮かべて

Chef:冬野菜といわれる根菜類をたっぷり使ったミネストローネスープに、
今が旬の真鱈を浮かべました。お魚料理としても楽しめるスープです。



お肉料理 
北海道産エゾ鹿もも肉のロースト 
赤ワインベースのフルーツソースを添えて

Chef:北海道名産のエゾ鹿は毎年11月に解禁となり、臭みがなく食べやすいのが特徴です。
お肉料理に添えるソースは、動物が食べていた植物を使用することが多く、本日は
鹿が野山で好んで食べている、ベリー類(野いちご・ブルーベリー)を使って
ソースをお作ります。お肉とフルーツの相性をお楽しみ下さい。



デザート 
フランス産の栗を贅沢に使用した 
シェ・コーベオリジナルモンブラン

Chef:フランス産の栗を使用した、シェフお勧めのデザートです。
和栗とは違った本場フランスの味と香りをお楽しみ下さい。

 

2006.1.15  
シェ・コーベの料理を心ゆくまでお楽しみ下さい  
Chef 神山尚人
  

 



↑当日のメニューの一部です。見た目も素敵ですね♪



<スポーツ栄養士がシェフと現場で仕事をするとき>




■寮の食事を用意する場合


【ポイント】
・ 現場では、調理師、パートさんが調理、配膳をするので、盛り付け・配膳についても栄養士と
  相談をして、現場では寮の栄養士主導で仕事を進めてもらう
・ 指示を出す時は、可能かどうかの確認をとること。一方通行の指示にならないように。
・ 選手からのクレームは事実確認をして、慎重に対処する



↑寮で栄養士さんと打ち合わせ中





■練習場の食堂を利用する場合

【ポイント】
・ 予算に応じて、食材・調理方法を変えてリクエストする
・ 通常出している料理を把握しておくと、出す料理のレパートリーが広がる



↑10年来お世話になっている食堂のスタッフ




■ホテルを利用する場合

<試合時の遠征・国内>
【ポイント】
・ 打ち合わせの記録をとる(伝えたこと、確認したことなど)
・ 要望だけを伝えず、相談をしながらメニューを決める
・ 選手が食べる様子、残量を確認して次回に活かす

<遠征・海外>
【ポイント】
・ 現地で臨機応変に対応できるよう、予め準備できることはしておく
・ 変更、調整をする場合、誰にしたら良いのかを事前に確認しておく
・ 長期の場合は、練習スケジュール、試合に合わせてメニューを調整する


☆2004南アフリカ遠征 (2週間)


日本食を調理したレストランの厨房
  

☆2005オーストラリア&ニュージーランド遠征 (約一ヶ月)


↑選手の大好きなローストビーフの前で 

 


勉強会を終えて・・・
今回は、多くの方が全国からお集まり頂き主催者も大変嬉しく思っております。参加者の皆様はオーナーやシェフの話を熱心に聞くと共に、同じテーブルになった参加者同士の交流も深まったようです。大変好評だったので、時期を改め第二回お食事会を企画・検討中です。次回をお楽しみに。
最後に、今回のお食事会に全面的にご協力頂いた、オーナーの須賀さん、シェフの神山さんには改めて御礼を申し上げたいと思います。本当に有難うございました。


※最後に、アンケートから参加者の方の声を紹介します。

○初めて参加させて頂きましたが、とても楽しい雰囲気の勉強会で正直安心しました。実際に現場のお話を生で近くで聞く事ができ、将来の参考になりました。料理はデザートが見た目が可愛く、また来たいと思いました。(名古屋学芸大学管理栄養学部 深谷文香)

○スポーツ栄養について、同じ目標を持っている方とお話する機会があり本当にありがたい勉強会でした。普段、フランス料理を食べることはあまりなく落ち着いた雰囲気にとても満足しました。お料理も本当に美味しく頂きました。(京都テルサフィットネスクラブ 浅田真代)

○先生の話を聞いて、スポーツに関することだけでなく、いろいろなことが将来の役に立つのだなと思いました。鹿の肉を始めて食べました。ソースもとても美味しかったです。(名古屋文理大学健康生活学部 片山奈津江)

※参加者の皆様にはアンケートにご協力して頂きありがとうございました。参加者のご意見・ご要望は今後の活動の参考にさせて頂きます。


※勉強会に関するお問い合わせはこちらまで:ymamiya@spice.or.jp


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