【第2回】
1)日時:平成15年11月26日(日)13:30〜15:00
2)テーマ 「スポーツ栄養の実践・スポーツ選手の食事調査」
3)参加人数:28人(学生・栄養士他)
4)勉強会の様子
第2回目の勉強会では、スポーツ栄養の実践編を勉強しました。現場で栄養指導をする上で食事調査は不可欠です。スポーツ選手の食事調査をどのように行ったらよいか参加者の皆さんと考えながら進めました。
1.食事調査とは
食事調査は、選手と栄養士との信頼関係を結ぶ為に大切な作業です。また、食事調査を行う時は、スタッフとの連携、事前の情報収集、資料作成などを充分に行う必要があります。食事調査をきっかけに、選手が食べることに関心を持ってくれたり、栄養士に質問をしてくるようになったりすることがありますので、しっかりと準備をして進めていきましょう。
2.食事調査を行うタイミング
食事調査はいつ行うのでしょうか。ここでは、4つのパターンを紹介します。
1.スタッフ(コーチ・トレーナー)から依頼を受けたとき
2.チーム(フロント)から依頼を受けたとき
3.選手本人から依頼を受けたとき
4.栄養士からアプローチをするとき
食事調査を依頼された時は、状況によって調査時期や調査方法を工夫する必要があります。
1、2の場合は、スタッフがなぜ食事調査を必要としているのかを把握して、調査時期や結果の返却方法までスタッフと相談することが大切です。チームの一員として調査をする意識を忘れず、常に周りのスタッフと情報交換を行いながら進めてください。
3の場合は、選手が何を求めて調査を依頼しているのかを聞いて、目的にあった調査方法を選択してください。選手のスケジュールも考慮し、調査を行うことをスタッフに確認することも忘れずに。大事な試合前などは、調査を控えるように指示されることもあります。
4の場合は、選手との会話の中できっかけを作ることができます。「最近疲れる・・」
「筋肉つかないなぁ〜」などの選手の何気ない言葉を聞き逃さず、食事調査をするメリットなどを話してみるのもいいでしょう。また、「食事調査します」などの張り紙をしてもいいでしょう。選手から依頼されるのを待つのではなく、自分からどんどんアプローチしていきましょう。
3.調査するにあたって準備するもの
食事調査を行うには、選手の生活環境、食習慣などを把握する為の問診票と食事を実際に記録してもらう為の記録用紙を準備します。ここで、資料を作る時のポイントを紹介します。
<資料を作る時のポイント>
・スポーツ選手の環境・身体特徴などをよく把握する
・自分がアドバイスすることまで考えて、質問項目を考える
・分かりやすく、記入しやすいレイアウトにする
・ 競技、性別などによって質問項目をアレンジする
4.自分で質問項目を考えてみましょう
自分が食事調査を行うことになったと仮定して、参加者の皆さんに質問項目を考えて頂きました。一度、書き出してみてください。
5.問診票を見てみましょう
私が実際に使っていた問診票と記録用紙を紹介しました。資料を作るにあたって、選手が記入しやすいように分かりやすい言葉で、見やすいレイアウトにするなど工夫するといいでしょう。
6.まとめ
食事調査は、目的とタイミングを明確にして、選手のスタイルに合った調査用紙を作成することが大切です。また、調査した内容は、選手の大切な情報です。資料はきちんと管理して、調査結果を報告するときは慎重に行いましょう。
以上、勉強会の内容を簡単にまとめさせて頂きました。実習作業の際、参加者の皆さんに問診票の項目を考えて頂きました。初めての経験の方も多いようでしたが、自分で資料を作ることに少しずつ慣れていくと、実践で役に立ちますよ。
最後に、アンケートから参加者の方の声を紹介します。
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今大学でもアンケートを作ったりしていたので、自分が作ったものと照らし合わせて話を聞けたので、とても勉強になりました。(坂口由佳さん・学生)
・ その場に合った食事調査が大切なのだなと思いました。いろいろな工夫がよい食事指導につながるのだなと思いました。(竹内清乃さん・学生)
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※参加者の皆様にはアンケートにご協力して頂きありがとうございました。参加者のご意見・ご要望は今後の活動の参考にさせて頂きます。
※勉強会に関するお問い合わせはこちらまで:ymamiya@spice.or.jp
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