現場体験特別プログラム「少年サッカーチームの食事に関する実態調査」
1)日時:平成16年2月1、22、28日 3回コース
2)場所:増子記念病院 、サッカー練習場(美濃加茂市)
3)参加人数:4人
4)プログラムの様子
このプログラムは実際にサッカーをしている子供たちと触れ合う機会を持って頂くことを目的としています。今回の実習では、あるサッカーチームの食事に関する実態調査を行いました。参加者にアンケートの内容を考えて頂き、チームが練習をしている現場に行ってアンケート用紙を配布しました。また、勉強会最終日には、回収されたアンケートの内容からアドバイスする点をまとめる作業をするなど、参加型の実習となりました。
1.アンケートの作成
少年サッカーチームの食生活の実態調査をするためのアンケートを作成しました。参加者が知りたい情報をまとめて、下記のような質問項目を作成しました。
(対象者:男子13歳 9名)
I.形態について
1) 体重はどのくらいですか? ( ) kg
2)身長はどのくらいですか? ( ) cm
3)現在かかっている病気・ケガはありますか?
□風邪 □鼻炎 □骨折 □ねんざ □その他( )
4)現在、飲んでいる薬はありますか? □はい □いいえ
はいと答えた方は何の薬をどのくらいの期間飲んでいますか?
薬の種類( )使用期間 ( )
例:風邪薬を1週間 など
5)排便の状態はいつも正常ですか? □はい □いいえ
いいえと答えた人にお聞きします。
どのようになりやすいですか? □下痢 □便秘
6) 現在の体調はどうですか?
□非常に良い □良い □普通 □悪い □非常に悪い
7) 季節や運動前後で体調は変わりやすいですか?
□非常に変わりやすい □一定である
非常に変わりやすいと回答した方にお聞きします。どのようなときに
体調が変わりやすいですか?
□季節の変わり目 □夏 □冬 □春 □秋 □運動前
□運動後 □その他( )
8)睡眠についてお聞きします
就寝時間 時頃 起床時間 時頃 平均睡眠時間 時間位
9) 睡眠時間が不規則になる事がありますか? □はい □いいえ
10)寝つきはいいですか? □すぐ眠れる □なかなか眠れない
11)眠りが浅い(熟睡できない)ときはありますか? □はい □いいえ
はいと答えた方にお聞きします。
熟睡できないときはどんな時ですか?
□練習後 □試合前日 □試合後 □その他 ( )
II.運動について
1)チームの練習以外で、自分でトレーニングをしていますか? □はい □いいえ
はいと答えた方はトレーニング゙内容を書いてください
( )
例:ジョギング30分 腹筋50回 など
2)チームの練習内容は自分にとってきついですか?
□全然疲れない □少し疲れる □疲れる □すごく疲れる
全然疲れないと答えた方以外にお聞きします。
疲れはすぐに回復しますか?
□ 少し寝れば元気になる □なかなか疲れがとれない
□ 寝ても全く疲れがとれずいつも疲れている
III.食生活について
1)食事のとり方について
・朝食 a.必ず食べる b.時々食べないときがある c.ほとんど食べない
・昼食(給食)a.残さず食べる b.少し残す c.半分以上残す
・夕食 a.必ず食べる b.時々食べないときがある c.ほとんど食べない
・間食 a.必ず食べる b.時々食べる c.ほとんど食べない
間食で何を食べますか?( )
・夜食 a.必ず食べる b.時々食べる c.ほとんど食べない
夜食で何を食べますか?( )
2)食事時間について
朝食 時頃 昼食 時頃 夕食 時頃
間食 時頃 夜食 時頃
3)好き嫌いについて
好きな食べ物を書いてください( )
嫌いな食べ物を書いてください( )
アレルギー症状のでる食品がある方は書いてください( )
4)サプリメント(栄養補助食品)を使っていますか □はい □いいえ
はいと答えた方は何をいつとっていますか?
( )
例:ビタミン剤を練習後 プロテインを寝る前 など
IV.その他
1)現在何か悩んでいることやストレスに感じていることはありますか?
□はい □いいえ
はいと答えた方にお聞きします
悩み事やストレスが原因で身体的に症状がでていますか?
□はい □いいえ
はいと答えた方は、どのような症状がでていますか?
( )
例:よく眠れない 下痢をする 頭が痛い など
2.アンケートの配布
2月22日にチームが練習している美濃加茂市内の練習場に出向き、アンケートを配布しました。その際、監督から練習内容やメンバーの身体的特徴などについて詳しく話を伺うことができました。その後、練習を見学して参加者が数名のメンバーと話をするなどメンバーとの交流もありました。
チームのサポートをする時は、対象となるチームがどのような環境でどのような練習をしているのか、また年齢や身体的特徴など、話で聞くのではなく目で見ることが大切になってきます。アンケートを書く側も、提出する人の顔を知っているのと知らないのとでは違ってくるものです。チームのサポートを行う際は、是非現場に足を運んでチームとの交流を図りながら作業を行って頂きたいと思います。
3.アンケートの回収
勉強会最終回(3月28日)は、回収されたアンケートの内容を確認し、問題点、気になった点を挙げて頂きました。そこから、何をアドバイスしていくのかをまとめ、各自自分がアドバイスをするつもりで発表して頂きました。
A.問診票の中から気になった点を挙げてみましょう。
・嫌いな食べ物が多い ・間食でスナック菓子やパンを食べている
・ 夜食を食べている ・自主トレとしている ・食生活に関心が高い
・ 3食食べている ・ストレスを感じている ・筋肉をつけたがっている
・ 身長に対して体重が軽い ・睡眠時間は平均8時間 ・身長を伸ばしたい人が多い
B.あなたがアドバイスしたい点をまとめてみましょう
参加者がまとめたアドバイス例
・ 睡眠時間がしっかりとれているので非常に良いと思います
・ 夜21時以降はなるべく物を食べるのは避けてください。もしお腹が空いたら水を飲むようにして下さい
・ トレーニングは習慣化することが大切なので、このまま自主トレを続けてください。但し疲労している時はしっかり休息して下さい

ポイント
・ アドバイスをする内容は3つ程度に絞りましょう。一度に多くのことを言われても実践することが難しいからです。また、良い習慣は続けてもらうことも大切です。改善点をアドバイスするときは具体例を挙げるように心がけてください。例えば、上記の内容では夜お腹が空いたときは水を飲むことを勧めていますが、何故水が良いのか、他の飲み物ならどのようなものならよいのか、もし何か食べたくなった時は何を選んだらよいのかまでアドバイスするとより良いと思います。アドバイスを受けた人が「これならできる」「これを食べればいいのか」と実践できる情報を提供していきましょう。
最後に・・・
今回のプログラムは少人数で全員参加型の実習でしたが、参加者同士が意見交換をするなど充実した勉強会となりました。また、実際にサッカーの練習現場に出向きメンバーと交流がもてたこともよい経験となったことでしょう。参加者の熱意や好奇心、向上心を強く感じられたことも主催者としてうれしく思っております。
今後もこのような現場実習プログラムを企画・開催していきたいと思っております。
・もっと知識をつけないと人にアドバイスはできないなと思いました。1人1人に伝えたいことがあってポイントを3つくらいに絞るというのは大変だなと思いました。(岡本 めぐみ 学生)
・ 今回は見学も合わせて3回あったのですが、とてもおもしろくてためになりました。私が考えていた13歳の男子中学生らしくない意見ばかりで驚かされました。栄養に携わるということはいろいろな調理方法を知っておかなければいけませんね。(片山 学生) |
※参加者の皆様にはアンケートにご協力して頂きありがとうございました。参加者のご意見・ご要望は今後の活動の参考にさせて頂きます。
※勉強会に関するお問い合わせはこちらまで:ymamiya@spice.or.jp
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